2011年05月22日

芭蕉布

昨日は、午後から大宜味村に住む友人を訪ねて北部までロングロングドライブ。

途中寄り道をいろいろしたせいで、当初計画していたアジサイ園へは行けず。。


でも、結果的にそれより感動する体験を。。


私のその友人は、

もともと県外から来て沖縄の芸大へ行き、

染色や織を学び、

そのまま大宜味へ移り、芭蕉布作りのお仕事をしています。


4年が経ち、今回納得する形で実家のある地元へと引き上げることにしました。



いらなくなった家具をいただくという名目で、

私はおそらく人生で初めて大宜味村へ。。。



大宜味に入った頃から、国道沿いにも並んでいる芭蕉の木が目に入ってくる。。

そこはまるで、何か目に見えない大きなもので守られているような場所。

ただの田舎ののどかさだけではない、

神聖さをも感じる土地、風景。

芭蕉布


私の友人の住むアパートの部屋にも本当に気持ちのいい風が吹き込んでくる。

その窓からも芭蕉畑が見渡せる。


その低い木々の上に浮かぶ夜の月が本当にキレイなのよ。

と、嬉しそうに友人が言う。


引越し1週間前なのに、部屋には器具がたくさんあり、
今も琉球藍で染めた布を機織りしている(笑)


せっかくだからということで、近くにある芭蕉布会館へ。

そこで見せてくれたビデオに衝撃を受けた。

芭蕉布が出来上がるまでの工程の長いこと!!

木の皮を剥ぐところから始まり、

何度も煮たり、紡いだり、纏めたり、洗ったり、染めたり、また洗ったり、、、


すごい。

本当に感動しました。

ものすごい手間隙かけての製品作り。。

その工程のどれ一つも端折ることなく、伝えられてきたもの。。

そして、残るべき伝統ってこうやって魅了される人々の手によって、きちんと継承されていくんだと感じました。

守られるべきだからというのではなく。



友人ともちゃんの4年、ずっとこうやってモノつくりをしてきたんだなぁって。

出来上がったモノの背景には、こんなにもいろんな苦労や努力があるんだなぁって。



糸がつくものは全て好きだというともちゃん。

縫う、織る、編む、、、。

その好きという想いってやっぱり何よりも強いエネルギーと情熱を産み出してくれる。



会館の2階では、実際にそれぞれの工程の作業を行っている人たちがいて、

若い人から、本当におばあちゃんまで。


こうやって、想いを込めて出来る仕事があって、それが好きで、生涯現役でできることって素晴らしいなぁって、幸せなことだなって、漠然と思った。

芭蕉布

何だか、まとまりのない文になってしまいましたが、

すごくいろんなコトを考えさせられました。。



その想いを伝えたくて会館を出て、またすぐに友人のアパートを訪ねた。

ただ、彼女に素晴らしいモノづくりをしてきたことへの労いと、感謝と感動の気持ちを伝えた。



ありがとう。

全ての人、モノ、コトに感謝です。



この歳になって、初めて地元の伝統工芸の深さに触れることが出来て、よかったとも思う。




にしても、2階で糸を巻いていた方は、

あの人間国宝の平良敏子さんだったのかな。。



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Posted by Sophie at 11:08│Comments(0)Diary
 
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